プライドを捨てました

 私学大会のことだった。試合後にD君は、

 「勝つために初めて自分のプライドを捨てました!」とみなの前で話した。どうやら、見栄えのする素晴らしプレーでなく、泥臭く粘ることに専念し、勝利をもぎとった、と言いたかったらしい。見ているほうとしては、彼のいつものプレーとさほど変わらなかった。しかし、意識の違いは大きい。プレーの美しさでなく、勝つことで専念したことでD君は大きく成長したわけです。

 そもそもプライドは不要ではないでしょうか?

 現代文の入試問題を例にとります。解答には、自分は何を主張したいかではなく、何が書かれているかを書くわけですから。