「ピンポンみたいにすればいいのですよね」
勤務先テニス部のOGが答えてくれた。そうです。風の強い日は、ピンポンです。卓球ではなくてね。つまり、コートにボールを返すことが最優先事項で、いいコースやスピードのあるボールは次の優先事項となる。コートに入らなければポイントがとれない。ゲームで負ける。
よく考えてみるとこれはテニスゲームの基本的スタンスだ。風に限らず、相手のボールによってこちらは緊急事態を強いられる。その際に何とか返球することだ。
テニス記者だった頃に実感したことがある。風の強い日ほど、言わばコンディションの悪い日ほど、プロフェッショナルの大会においてシードが崩れないのだ。シードプレーヤー(実績のあるプレーヤー)は、いいボールを打つことが最重要なのではなく、返球することが最重要だとわかっているプレーヤーだったのだ。アマチュアも同じです。