「筋肉は柔道でつけました。(いわゆる)筋トレはしませんでした。」トーク番組で野村忠広さん(オリンピック柔道3大会連続金メダル)は話していた。いわゆる筋トレとは、バーベルやマシーンを使い負荷をかける筋トレだ。なぜしなかったのだろうか?
柔道においては素早い動きが要求される。必要でない部位に筋肉がついていれば重くなり、動きを妨げる。邪魔なのである。必要な筋肉は柔道でつけられる、とのことだった。テニスも同じだろう。
いわゆる筋トレにもう1点、欠点がある。わざと、1か所に負荷をかける動作をして筋肉をつけている。通常とは異なる不自然な動作なのだ。通常は、体全体を使い、滑らかな動作で負荷を分散させる。重いものを運ぶときにそうしている。
知人のAさんは、陸上競技部員であった学生時代に毎日腹筋運動を1,000回、腕立て伏せを多数行っていた。タイム短縮の効果はなく、逆に怪我をしやすくなったと感じたそうだ。