「脱力するのです」開口一番、著名なバイオリニストの葉加瀬太郎さんがアドバイスしていた。バイオリン初心者にバラエティ番組だった。どうやら弦を持つ手を脱力すると円滑な動作ができるらしい。
テニスも同じだ。脱力することによって滑らかな動きができ、しかも継続的に可能となる。グランドスラム大会の5セットマッチシングルスは試合時間が5時間に及ぶこともある。ずっと力を入れっぱなしではプレーが続かない。
脱力によりパワーも生み出すことができる。例えると鞭(ムチ)を振るう動きだ。力を入れていてはシャープに振るうことができない。
脱力だ。力を込めることではなかった。このことに気がついたのはテニスを始めてから20年後だった。