勤務先の中学でニュージーランド研修から生徒が帰国した。NZでふと思い出したことがあった。
1990年代の国別対抗戦、デビスカップで日本とNZは激突した。NZのエース、ブレット・スティーブン(ATP40位前後)に日本のエース、鈴木貴男は終始サーブ&ボレーで大接戦を勝ち切った。
どうやってサーブ&ボレーを上達させるのだろうか?疑問に思った。ストロークであれば反復練習を徹底的にすればよさそうである。それに対しサーブ&ボレーは相手のリターン次第で、まるでギャンブルのようであり、練習方法がわからなかった。私は嫌いだった。そして身につけることができなかった。
そのとき思いついた練習方法は、リターンの種類ごとに練習する方法だった。フォアやバック、高いや低い、スピンやフラットのリターンを打ってもらうのだ。いわば、分解的な部分練習だ。うーん、よさそうだが、あまりに種類が多すぎる、それうえ、リターンの種類が分かっていることなどゲームではありえない。結論は全体練習だった。とにかくサーブ&ボレーをする。相手はいろんなリターンを打ってくるが、それらに対応するのだ。
よく考えるとストローク練習も全く同じだ。種類ごとに練習する部分練習では種類が多すぎるし、何といっても相手が何を打ってくるかわからない実戦と全く状況が異なっている。
実戦練習が最も大切だと確信するきっかけとなった。