雨の日、勤務先の中学女子部でビジュアルトレーニングを行うことにした。選んだプレーヤーは伊達公子さんだった。日本人で小柄で世界で活躍したからだ。ユーチューブで探すと、フェドカップでグラフに勝ったゲームがあった。ファイナルセット12対10、3時間を超える大熱戦だった。
「伊達さんはライジングショットを得意にしてね。サーブは右ひじをすぐに上げているでしょ。」と見習う点をあげた。
「フェドカップとは女子の国別対抗戦なんだ。第1シードのドイツは世界1位のグラフ、5位のフーバーがいてね。そのチームと日本のテニスの聖地、有明で対戦したんだ。日本は伊達さん、沢松さんのシングルスで2勝2敗となり、最後のダブルスで杉山愛・長塚京子組がグラフ・フーバー組にフルセットで勝ち、3対2で勝ったんだ。世界でベスト4まで進んだ。有明コロシアムは満員となり、松岡収造さんが応援団長をしていたんだよ。1996年のことだった。」話がとまらなかった。