ノーアド制のねらいと実際

 千葉県の3年生大会シングルスが行われている。テニス部員に大会参加の機会を与える素晴らしい大会だ。

 ノーアド制が採用されている。炎天下のもと、時間短縮のねらいだろう。実際はどうなのだろうか?

 A選手が60%、B選手が40%の割合でポイントをとると仮定する。試合はA選手の6-1か6-2で圧勝だろう。

 40-40のあとノーアド制だとBは40%の確率でポイント、つまりゲームをとる。デュースありの場合、Bは40%×40%、つまり、16%でゲームを奪う。Aは36%となる。(残りはもう一度デュースとなる確率)。Bがゲームをとる確率は、16/(16+36)=31%となる。したがって、Bがゲームをとる確率がノーアド制では10%上がる。結論としては、負けるだろうBがゲームをとる確率があがり、ゲーム数が増え、試合が長引きことになる。一概に試合時間が短くなるわけではない。

 ノーアド制は強者に厳しく、弱者に優しいわけだ。実はここが大きな問題なのだ。

 長くなったので今日はここまで。