USオープンの思い出 2

 「TVを見て!街が壊れているよ」 

 家に帰って寝ていると妻に起こされた。USオープン取材から戻った当日だった。2001年9月11日のことだ。レイトン・ヒューイットがピート・サンプラスを降して優勝した翌朝、NYで飛行機に乗った。

 屋根のない大会だから、雨天で決勝が延期になるかもしれない。翌々日に帰国するなど、本当は余裕を持ってニューヨークに滞在したかった。しかし、残念ながらお金がなかった。カツカツ取材の私達は1部屋を3人でシェアするほどだった。しかたなかった。トホホ・・・。余裕のあるTVクルーや解説者は翌々日の出発だった。

 私達は日本に帰国した。一方、翌々日から外国人のアメリカからの出国は禁止となった。1カ月くらい続いただろうか・・・

 最後のUSオープンの思い出だ(今のところね)。